ジブリ作品「紅の豚」には原作となった漫画があるのはご存知でしょうか?
その漫画とは宮崎駿監督が描いた「飛行艇時代」という全15ページの短編作品です。
今回は映画「紅の豚」と原作「飛行艇時代」の違いはあるのかを調べてみました。
対象としているターゲットや内容の違いを比べ、両作品の魅力に迫ります。
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目次
紅の豚(映画)の原作との違い
「紅の豚」は『月刊モデルグラフィックス』で宮崎駿監督が連載していた『宮崎駿の雑想ノート』の中の「飛行艇時代」のエピソードが原作です。マンマユート団相手の“賞金稼ぎ”のダイナミックなシーンは、第1回に描かれていますー😆💕 #紅の豚 #秋のジブリ #ポルコ #ジーナ #フィオ #kinro #宮崎駿 pic.twitter.com/DlqzseBK4B
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) November 2, 2018
「紅の豚」は1時間半を超える長編アニメーション作品ですが、当初は日本航空での機内上映用ムービーとして考えられており、時間にして15分程度の短編作品でした。
しかし、制作が進み、多様なキャラクターを描写していくにつれ、どんどん尺が伸びていき最終的に長編作品となったようです。
「紅の豚」と「飛行艇時代」の大まかなストーリー展開は同じですが、結末や作品全体の雰囲気に違いがあります。
原作「飛行艇時代」
ほとんどの人が知らない紅の豚の原作。飛行艇時代。 pic.twitter.com/bJHHF5ovQe
— ✦ NaotoKanおとめ座顧問 ✦城旅・キャンプ勢 (@m9otomeza) September 21, 2020
宮崎駿監督は「飛行艇時代」について「疲れて脳細胞が豆腐になった中年男のためのマンガ」と語っています。
映画が子供から大人まで広い層をターゲットにした作品であるのに対し、原作は疲れた中年男性だけにターゲットを絞った、おじさんの為の作品です。
頭を空っぽにして観れる、おバカでスケベな作品になっています。
主人公ポルコは女子学生にかっこいいと褒められ「ウヒョヒョヒョ」とカッコ悪い笑い方をしますし、フィオを自分の膝の上に座らせるなど、映画よりも密着度合が高いです。
マンマユート団には「美少女は世界の宝だぞ」というセリフがあり、女子学生ばかりを狙って誘拐します。
飛行機と女性を絡めた、おじさんの夢が詰まった作品になっています。
映画「紅の豚」
紅の豚
劇場で観ているジブリ作品はこれと『千と千尋の神隠し』かな。いや『もののけ姫』も観た。私が一番好きなのは『紅の豚』かな。マダム・ジーナの歌声で泣いてしまうな。 pic.twitter.com/pxAPxLYn3R
— naveffy🐰 #たきちゃんず。#ymfc #Rico,chère #チームあざとい (@naveffy) May 24, 2021
「紅の豚」と「飛行艇時代」の違いとして、ターゲット層の違いが挙げられます。
紅の豚は他のジブリ長編作品と同様に老若男女をターゲットとし、家族で観やすい作品となっています。
例えば、「飛行艇時代」のマンマユート団はやましい気持ちで女子学生ばかりを狙って誘拐するスケベな悪人ですが、映画の誘拐シーンでのマンマユート団は、子供をあやす幼稚園の先生のような優しい人たちとして描かれています。
子供を誘拐してはいますが、子供たちはまるで遠足に来たかのように楽しそうにしており、誘拐シーンですが物凄く癒されます。
このシーンを冒頭にもってくることで、「この映画には本物の悪者は出てきません。子供から大人まで気楽に見てね」というメッセージを観客に伝えているのではないかなと思います。
また、映画にしか出てこないキャラクターも存在します。
ジーナとフェラーリンです。
ジーナは美人で品と色気のある大人の女性で、フェラーリンはかっこいい大人でおしゃれな飛行機乗りです。
この二人はポルコの若いころを知るキャラクターで、「紅の豚」の中で特別にかっこいい人物として描かれています。
この二人とポルコが対等に描かれているため、観客はポルコにかっこいいイメージを抱くのではないかと思っています。
紅の豚(映画)の最後の結末
映画と原作の漫画では、物語の結末大きな違いがあります。
映画のラストシーンはフィオのモノローグで、少しぼやかした、様々な受け取り方のできるシーンになっています。
フィオは自分でデザインした白い飛行機に乗ってジーナの住む島の上を飛び回り、ジーナの住む島にはポルコの赤い飛行機が泊まっています。
ポルコがジーナと一緒に暮らしていることを匂わせていますが、みなまで言わず観客に想像させるのがおしゃれだなと思います。
紅の豚の原作の最後の結末
原作の漫画のラストシーンは映画とは全く違います。
カーチスとの一対一の勝負に勝ち、フィオを手に入れたポルコは、フィオを飛行機に乗せて工場をあとにします。
最後にマルコがフィオのおじいさんに「ひまごを楽しみに待ってなーっ」と叫びます。
映画と違い、直球でおしゃれさの欠片もない、お下品なシーンになっています。
しかし、原作は「疲れて脳細胞が豆腐になった中年男のためのマンガ」ですから、映画のように想像力を働かせなくてもいい、分かりやすい終わり方で、セリフもクスッと笑ってしまうようなお下品なものなので、頭を空っぽにして楽しめる作品のラストシーンとしては相応しいなと思います。
紅の豚のその後
映画のラストは、フィオのキスのおかげでポルコの魔法が解け人間に戻ったのか、ジーナと一緒になったのか、言及している場面はなく、視聴者の想像に任せているところがあります。
最後に紅の豚のその後について個人的に考察したいと思います。
個人的にはポルコは豚のままなのではないかなと思っています。
ポルコは豚であることを誇りに思っているようでしたし、人間に戻れても戻らないのではないかなと思います。
ジーナのもとへ行っていたのも、ただ昔と同じように会いに行っていただけで、結婚はしていないと思います。
ポルコにはいつまでも渋さとかっこよさを備えた、大人な一匹オオカミでいてほしいです。
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まとめ
映画「紅の豚」と原作の漫画「飛行艇時代」の違いについて解説してきました。
映画は老若男女みんなに好かれる作品として、物語には本物の悪者はおらず、ポルコは大人のかっこよさをもったキャラクターとして描かれていました。
原作の漫画はおじさん向けで、スケベで面白いシーンが多く、映画とはまた違った魅力がありました。映画を見て原作が気になった方はぜひ見てみて下さい。
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