紅の豚には沢山の飛行機や飛行艇が出てきます。
飛行艇というのは水の上で離着できる飛行機のことで、主に海が舞台なので、飛行艇が中心の物語になっています。
この記事では、紅の豚に出てくるポルコやカーチス飛行機やフェラーリンの飛空艇の名前や種類とモデルや実物は実在したのかついて解説していきます!
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目次
紅の豚の飛行機や飛行艇の名前や種類
紅の豚に出てくる飛行機を紹介していきます。
ポルコ愛用機「サボイアS.21」
ポルコの愛用機「サボイアS-21」は、操縦が困難で倉庫に眠っていたのをポルコが買い取ったという設定です。サボイアS-21は実在し、1921年のシュナイダーカップに出場予定でしたが、パイロットの病気による欠場となりました。しかし、外見のモデルはマッキM-33です。#紅の豚 pic.twitter.com/eUIbZuuwdi
— キャッスル (@castle_gtm) November 2, 2018
ポルコが乗る飛行艇は美しい赤色をした映画の中で最も印象的な飛行艇です。
青い海をバックにしても、白い雲をバックにしても、ポルコの住む無人島の緑と並んでも綺麗な赤色がよく映えます。
サボイアS.21の艶のある光沢を見ると、ポルコの飛行艇を大事にしている気持ちが伝わりますね。
フェラーリンの飛行艇
フェラーリン、イタリア空軍の少佐。1926年・27年のシュナイダー・トロフィー・レースに参加。愛機は「マッキM.39」実在してます。#紅の豚 pic.twitter.com/OZ6OJDnITo
— 蔵瀬抜刀 (@WCugWT7BAK9qpsU) November 2, 2018
ポルコの戦友フェラーリンが乗る飛行艇も赤色の機体です。
ポルコのサボイアS.21よりも淡い色合いで、フェラーリンの優しさが感じられるような飛行艇になっています。
カーチス愛用機「カーチスR3C-0」
カーチスの愛用機「カーチスR3C-0」は、1923年と1925年のシュナイダーカップで優勝した「カーチスR3C-2」を改造したものです。#紅の豚 pic.twitter.com/ASB3AuAlNA
— キャッスル (@castle_gtm) November 2, 2018
紺色のボディに黄色のラインのかっこいい機体となっています。
紺色はサボイアS.21の赤と対になるような色なので、まさに敵役の飛行艇といった感じがします。
ポルコとカーチスの対決を阻止しようとした「サボイア・マルケッティSM.55」
ポルコとカーチスの対決を阻止しようとしたイタリア軍編隊の一員だった飛行艇です。
サボイア・マルケッティの石碑の前で宮崎駿監督が満面の笑みで映っている写真があり、有名になりました。
ポルコの回想シーンの飛行艇
ポルコは物語の中で若かりし頃, 戦争に参加していた頃を回想します。
回想シーンに出てくる飛行艇はその時代に本当に活躍した飛行艇ばかりです。
イタリア軍機として「M-5」やオーストラリア・ハンガリー帝国軍機「ハンザ・ブランデンブルク」が登場します。
紅の豚の飛行機や飛行艇のモデルや実物・実在したのか
「紅の豚」に出てくる飛行艇の多くには、実在したモデルが存在します。
飛行艇を解説する前にシュナイダー・トロフィー・レースについて触れたいと思います。
飛行艇の説明時によく出てくるので見てみて下さい。
シュナイダー・トロフィー・レースとは?
フランスの富豪ジャック・シュナイダーが始めた水上飛行艇限定のスピードレースです。
レースの目的としては「航空機技術の発展」です。各国でスピードを競い合うことで技術を高め合いました。
前年に優勝した国が主催するという決まりで、3回優勝すると殿堂入りとして、トロフィーを永久に保有することができたそうです。
それでは紅の豚に出てくる飛行艇について解説していきます!
ポルコ愛用機「サボイアS.21」
ポルコが乗っていた飛行艇「サボイアS.21試作戦闘飛行艇」、モデルになった飛行艇は後に「マッキ M.33」であることが判明。 pic.twitter.com/tZXid9sIiB
— まうごつはうごつ(そして僕はトホホに暮れる…😱) (@maugotuya88) November 5, 2018
サボイアS.21は実在した飛行艇がモデルになっています。
見た目は宮崎駿監督が小学生の時に見た飛行艇の写真を参考にしたそうです。
その飛行艇とは「マッキM.33」と呼ばれるシュナイダー・トロフィー・レース専用に製作された飛行艇です。
サボイアという名前は実在したイタリアの航空機メーカーからとられています。
サボイアにはS.21の型番がついた飛行艇もありましたが、ポルコが乗っている飛行艇とは見た目が違っています。
実在したサボイアS.21は第5回のシュナイダー・トロフィー・レースに優勝候補として出場する予定でしたが、操縦士の病欠で出場できませんでした。
そのため「幻の複葉艇」と称されています。
この逸話にのっとり、「紅の豚」でもサボイアS.21は倉庫に保管され、日の目を見る事のなかった幻の飛行艇として登場しています。
宮崎駿著作「宮崎駿の雑想ノート」では、エンジンには水冷エンジンというエンジンの発熱を水で冷やすものを採用し、機関銃として第一次世界大戦でドイツ軍が使用した機関銃を積んでいるといった、リアルな設定が事細かに書かれています。
宮崎駿監督の飛行機愛と緻密な設定に驚かされます。
カーチス愛用機「カーチスR3C-0」
#ひこうきしりとり
グッピー的な愛嬌はないが、改めて見ると伝説の生物 ツチノコみたいに見える…。
さて、「r」少ないが、カーチス R3C-2 にて。
確か、紅の豚に出てたカーチス機のモデルですかね。
一緒に写ってるのは、東京初空襲のジェイムズ・ドゥーリトル氏。 https://t.co/dacLjAMtm8 pic.twitter.com/zxJabv713p— rin三郎 (@rin03115) March 9, 2020
あの自分大好きなカーチスなので、飛行艇に自分の名前を付けてイタイ感じになっているように思いますが、そんなことはありません。
ちゃんと実在したモデルがあります。
カーチスというのは実在するアメリカ最大の航空機メーカーで、「カーチス・ライト」といいます。
このメーカーは1929年にライト兄弟が立ち上げた「ライト・エアロノーティカル」など12の航空機会社が合併し、アメリカ最大の航空機メーカーとなりました。
ポルコの敵として登場するカーチスの名前は実在したアメリカメーカーからきていたのですね。
見た目はR3C-2という機体と同じ紺色と黄色のカラーリングになっています。
R3C-2は1925年第8回シュナイダー・トロフィー・レースで優勝した機体です。
フェラーリンの飛行艇
【マッキ M.52】シュナイダー杯1927年大会のために開発された水上機。M39を小型化しつつエンジンを1000馬力のフィアットAS.3に換装。連覇を目指し3機がレースに出場したが、エンジントラブルにより全機リタイアとなった。pic.twitter.com/BoPgUhbKyA
— イタリア軍用機bot (@IAF1923_bot) May 16, 2021
フェラーリンがポルコ達を先導した時に乗っていた飛行艇は「マッキM.52」といい、1926年のシュナイダー・トロフィー・レースで優勝した機体です。
アメリカの3連覇を阻止したイタリア製の飛行艇になっています。
ポルコやフェラーリンの飛行艇はイタリア製のマッキシリーズがモデルになっており、カーチスの飛行艇はアメリカのカーチス・ライト製の飛行艇でした。
ポルコとカーチスがフィオを取り合い戦うシーンは実際にあったアメリカ対イタリアの航空機技術のぶつかり合いを表現していたのです。
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まとめ
「紅の豚」に出てくる飛行艇について解説してきました。多くの飛行艇には実在したモデルが存在し、舞台となった1900年代のイタリアに基づいた飛行艇ばかりでした。
ポルコの飛行艇のモデルが宮崎駿監督の「小学生時代の思い出の飛行艇」だったことに、宮崎駿監督の飛行機に対する愛の深さを感じました。
カーチスの飛行艇がイタリアと敵対するアメリカ製というのも面白いし、深いなと思いました。
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