「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」など大ヒット作を生み出した細田守監督が2015年に制作した「バケモノの子」。
孤独な主人公の「蓮(九太)」が武術の達人である「熊徹」と出会ってバケモノの世界「渋天街(じゅうてんがい)」で成長していく名作アニメ映画ですよね。
今回は蓮の師匠であり、親のような存在でもある「熊徹」の名言をご紹介します。
一緒に意味や言った理由についても考察していきます。
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目次
バケモノの子の熊徹の名言・名台詞一覧まとめ
来週は「#3週連続細田守SP」第2弾
「#バケモノの子」🐻🐷🐵🐇🐗ひとりぼっちの孤独な少年、九太と、
バケモノの世界・渋天街の暴れん坊、熊徹。
偶然の出会いから始まる壮大な冒険活劇💥
“親子”の絆が奇跡を起こす😃 pic.twitter.com/oz0VOuq9tZ— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) July 2, 2021
ここからはバケモノの子の熊徹の名言・名セリフとその意味や言った理由を紹介していきます。
「俺の弟子をどうするかは俺が決めるんだよ!」
人間がバケモノの世界で暮らすと心に闇を持ち、災いをもたらすという言い伝えから熊徹は蓮を弟子にすることを周囲に反対されてしまいます。
バケモノの世界のトップである「宗師」の座を巡ってライバルの猪王山と争っていた熊徹ですが、人望の無さを補うために弟子を取る必要がありました。
熊徹は実は自分のために発言したのですが、母親を亡くし孤独な蓮には温かく力強い言葉に聞こえたことでしょう。
その後、猪王山と熊徹の勝負を見て、思わず蓮は「負けるな!」と声を上げてしまいます。
「まずはだな。剣をグーッと持つだろ。そんでビュッといってバーンだ」
無事熊徹に弟子入りした蓮。
「九太」という名前を付けてもらい、武術の稽古を始めたはいいものの…熊徹の指導は「ビュッといってバーン」と擬音だらけで分かりにくいものでした。
「違う違う、グーーっと持って、ビュッといってドーンだ!」
もちろん子供の九太に伝わるはずもなく、九太は修行を諦めかけてしまいます。
こんな教え方する人、たまにいますよね。能力が高いのに教え方が下手…。「あるある〜」と笑えてしまうセリフですが、なぜ熊徹の教え方が下手なのか、この後分かることになります。
「あいつには親も師匠もいない。あいつは自分一人で強くなった。強くなってしまったんだ。それがあいつの才能であり不幸だ」
熊徹の姿を見て、友人であり僧侶の百秋坊(ひゃくしゅうぼう)はそう言いました。
そう、熊徹も家族に恵まれず、誰にも教わることなくたった一人で武術を身につけて生きてきたのです。
教えられたことがないなら教えるのが下手なのもうなずけますよね。
熊徹と九太、どちらも孤独な生い立ちであることが分かる、実は深いセリフです。
「じゃ懇切丁寧に言ってやる。胸ん中で剣を握るんだよ!あるだろ、胸ん中の剣が!」
教え方が雑で全然分からないと文句を言う九太に、熊徹が返したセリフです。
擬音だらけの次は、精神論…?
「懇切丁寧」と言われても、九太にはやっぱり全然ピンと来ません。
でもこの「胸の中の剣」がクライマックスで大きな役割を果たすのです。
ただのギャグシーンかと思いきや、実は大きな伏線。
細野守監督作品の面白さはこんなところにも現れていますね。
「意味なんててめえで見つけるんだよ!」
修行の一環として、熊徹と九太はバケモノ界の各地にいる賢者の元を訪ねる旅に出ました。
賢者たちはそれぞれに「強さとは」を語りましたが、熊徹には理解できません。
でも九太は「強さにも様々な形があって面白い」と興味深く聞いていました。
そんな九太に熊徹が言ったセリフです。
人に聞いた話ではなく、自分自身の体験から意味を見つけ出すことが大切。
それが熊徹の伝えたかったことかもしれませんね。
「あいつの胸ん中の足りねえもんを、俺が埋めてやるんだ。それが、半端モンの俺にできる、たった1つのことなんだよ!」
時は流れ、九太は立派な青年に成長しました。
そして熊徹と猪王山との宗師の座争いに決着が着くかと思われたそのとき、猪王山の息子一郎彦が心の闇に呑まれて熊徹を刀で刺して姿を消してしまいます。
そして一郎彦は白鯨のバケモノとなり人間界の渋谷をめちゃくちゃに破壊し始めるのでした。
熊徹は昏睡状態に陥っていましたが、なんとか目を覚ますと九太が一郎彦を止めるために人間界へ向かったことを知らされます。
九太を助けたい熊徹は、宗師の所へ向かうとこう言いました。
「九太は自分じゃ一人前のつもりでいるが、今はまだ誰かの助けが必要なんだ。俺ぁ、半端モンのバカ野郎だが、それでもあいつの役に立ってやるんだ。あいつの胸ん中の足りねえもんを、俺が埋めてやるんだ。それが、半端モンの俺にできる、たった1つのことなんだよ!」
二人が長年を掛けて育んだ、親子のような絆が現れたセリフです。
九太も心に闇を抱えていましたが、それを自分が埋めてあげたい。
きっとそれは、九太もまた熊徹の心の穴を埋めてくれたからなのでしょう。
「九太!なに泣いてんだよ馬鹿野郎!」
九太は一郎彦の暴走を止めるために、自分の中に一郎彦の闇を取り込んで一郎彦もろとも胸を貫く覚悟をしました。
ついに一郎彦の闇を取り込もうと胸の穴を開けた瞬間、一振りの燃える剣が現れます。
それは熊徹が神となって姿を変えた剣だったのです。
熊徹が自分のために肉体を捨て、付喪神になってまで自分を助けようとしてくれた。
涙が止まらない九太に向けて熊徹が言ったセリフです。
九太も「泣いてねえよ!」と言い返し、一郎彦を倒すために剣を握ります。
いつものような軽口ですが、大きな愛情に包まれた名台詞ですよね。
「ふらふら迷ってると胸の中からぶっ飛ばすぞ」
徹が姿を変えた剣は、九太の胸の中に飲み込まれ闇を満たしていきました。
人間として生きていくことを選んだ九太の胸の中で熊徹も「胸の中の剣」としてずっと生きていくのでしょう。
ずっと見守ってくれているという温かさを感じるセリフです。
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まとめ
ぶっきらぼうで不器用な熊徹ですが、蓮(九太)と出会って一緒に修行していく中で深い絆が生まれます。
面白いセリフや感動するセリフが沢山ありましたね。
2021年夏、細田守監督の新作「竜とそばかすの姫」が公開予定です。
新作を楽しむ前に笑って泣ける「バケモノの子」を視聴してみてはいかがでしょうか。
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