2018年2月に日本で公開されたグレイテストショーマン。
興行師P・T・バーナム(ヒュー・ジャックマン)を主人公に据えたミュージカル映画です。
フリーク・ショー(見世物小屋)で働く、様々な事情を抱えた人々がその運命に向き合うひたむきな姿や素晴らしい音楽の数々が話題を呼び、日本では50億円を超える興行を達成しました。
今回は、主人公のバーナムに焦点を当て、グレイテストショーマンをさらにおもしろく観るための豆知識をご紹介します。
[ad#1]目次
グレイテストショーマンのバーナムは実在
グレイテストショーマンは、19世紀のアメリカを舞台に興行師であるバーナムが、家族の幸せを願いながら、興行の成功を目指して奮闘していくストーリーです。
作中では、様々な個性をもつ人々をまとめ、フリーク・ショーを開き成功させ、その後も重要な出会いを通して、次々と話題を呼ぶ興行を成功させていきます。
現代を生きる私たちにとっては、興行師という職業やフリーク・ショーというイベントは馴染みがなく、フィクションのようにも感じられますが、実はバーナムは実在した人物なのです。
グレイテストショーマンは、バーナムの伝記映画となっているのです。
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史実のバーナムの経歴
では、実在したバーナムは、どのような人だったのでしょうか。
残されている記録などを参考に、ご紹介していきます。
史実上のバーナムは、1810年にアメリカで生まれました。
宿屋などで自営業を営む父のもと、家業を手伝いながら働き始めます。
しかし、最初からうまくいったわけではなく、当時ブームだった宝くじに手を出し、事業に失敗してしまいます。
そのようなバーナムに転機が訪れたのは、1835年のことでした。
ジョージ・ワシントンの元乳母だという、黒人奴隷のジョイス・ヘスを見世物にすることを思いつきました。
ヘスは当時160歳だという噂もあり、この見世物は話題を呼んで大成功を収めました(ヘスの死後、70歳程度であったことが明らかになっています)。
これが、バーナムの興行師としての第一歩でした。
バーナムはこのあと、フリーク・ショーや作中でも描かれているジェニー・リンドとのツアー、移動サーカスなど数々の興行を成功させました。
バーナムはグレイテストショーマンで描かれている通りの、凄腕の興行師でした。
また、現代につながる様々なイベントのシステムの土台や効果的な宣伝方法を生み出したともされ、その功績が語り継がれているのです。
[ad#3]バーナムは見世物フリークスで成り上がった実業家!
様々な興行を成功させたバーナムですが、興行師としての始まりのエピソードからも分かるように、見世物小屋での成功が彼の人生において、非常に大きな役割を果たしました。
フリークスとは、先天的に身体的な特徴をもつ人々のことを指します。
異常に身長が低い病の人や四肢が欠損している人などを見世物にし、パフォーマンスなどをさせるのがフリーク・ショーです。
現代の人権に関する倫理観からすると、およそ許されるような興行ではありませんは、史実としてバーナムが活躍した時代には、このような形態の興行が容認されていました。
バーナムは、1841年に「バーナムのアメリカ博物館」を設立します。
そこでは、フリークスと見なされるさまざまな人たちを集めて、ショーを開催しました。
この興行は、1年間に40万人以上の人々を集めるほどの人気を博します。
ここで得た名声と資金をもとに、バーナムはさまざまな事業に手を広げていきました。
バーナムは興行の世界でたくさんの功績を残していますが、中でもフリーク・ショーは特別なものであったと考えられます。
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グレイテストショーマンのバーナム名言
グレイテストショーマンでは、バーナムの名言が多く飛び出します。
フリーク・ショーという特殊な興行を率いるバーナムの心の内を推し量れることのできる、非常に深い言葉が多くあります。
The nobelest art is that of making others happy.
実在したバーナムが残した名言が映画のラストにバーナムのクレジットで現れます。
「The nobelest art is that of making others happy.」
日本語に訳すと、「最も崇高な芸術は、人々を幸せにするものである」となります。
フリーク・ショーで働くパフォーマーは、多くの悩みや暗い過去をもっています。
彼らをわざわざ見世物にして、興行を行ったバーナム。
今の倫理観では到底許されないことですが、バーナムはバーナムなりの芸術観があり、またそれに呼応するようにパフォーマーたちも成長していきます。
このほかにも、グレイテストショーマンの劇中の中でバーナムが言った名言(セリフ)が散りばめてられております。
僕が君に約束した人生はこんなモノじゃない。
バーナムが妻・チャリティにバーナムが思うようにビジネスが成功しないこと妻に詫びるシーンでの名言です。
これに対し、妻・チャリティーは「私はこのままで幸せよ」と答えています。
しかし、バーナムにとって、家族が自分の描く理想の幸せにすることこそが、バーナムの幸せでもあることがわかります。
地位も名誉も財産もなくしたが、 友情と愛と誇りある仕事が残った。
映画の後半バーナムの見世物小屋・フリークスは火事により消失してしまいます。
それが原因でバーナムは地位も名誉も財産もなくしてしまいます。
しかし、バーナムにとって人生の財産となる3つの大切なものが残っていました。
それは、バーナムを愛していくれる家族、バーナムを慕っていくれる仕事仲間(友情)、バーナムたちが誇りしている仕事(サーカス)です。
このことを表した言葉です。
その他にもグレイテストショーマンの劇中の中に、それぞれのキャラクターが言った名言が散りばめられていますので、ぜひ、あなただけの名言を見つけてください。
[ad#2]まとめ
グレイテストショーマンは、実在した興行師バーナムの伝記ミュージカル映画です。
フリーク・ショーという現代では考えられないような興行を行っていましたが、そこにはバーナムやパフォーマーたちの葛藤や成長がありました。
グレイテストショーマンでも、そのような心の動きが丁寧に描写されており、私たちはそこから自分の人生に生かすことのできる何かに出会えるはずです。
バーナムの人生は、グレイテストショーマン以外にも書籍や映画で扱われています。
興味のわいた方は、ほかの作品も見てみるとよいでしょう。
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