長い間一夫多妻制だった日本。
皇室でも古くから側室を置くことが伝統的な慣わしでした。
その伝統も大正天皇以降は廃止され、一夫一妻制が一般にも浸透していき現在に至るのですね。
さて、今回は一夫多妻制だった明治時代、明治天皇は側室をどのくらい置いていたのでしょうか。
この記事では、明治天皇の側室の数や名前、関係性についてご紹介するとともに、子供の人数や名前についてもご紹介します。
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目次
明治天皇の側室や妾の数・名前・関係
明治天皇 出典:Wikipedia
まず初めに、明治天皇には昭憲皇太后という正妻が居たことをご存知でしょうか。
実は、大正天皇の母親はこの昭憲皇太后ではないのです。
昭憲皇太后との間に子供が出来なかったこともあり、明治天皇はわかっているだけで5人の側室を置いたと言われています。
明治天皇の側室① 葉室光子
葉室光子は1872年、橋本夏子と共に側室として迎えられます。
当時19才で側室となった光子は翌年には第一皇子として男児を出産しましたが、結果は死産。
その四日後には産後の経過不良により急逝してしまいました。
明治天皇の側室② 橋本夏子
葉室光子と同じ1872年に16才で側室となった橋本夏子。
翌年には第一皇女を出産しますがこれもまた死産であり、翌日には夏子自身も産後の経過不良で17才という短い生涯を終えました。
いかにこの時代の出産が難しく、命がけだったのかがわかりますね。
明治天皇の側室③ 柳原愛子
柳原愛子 出典:Wikipedia
柳原愛子は1873年に側室となると、3人の子供を産みます。
しかし、そのなかでも成人まで無事成長したのは1人だけ。
その人物がのちの大正天皇となる嘉仁親王でした。
愛子は和歌に優れていたり、気配りができる女性だったなどの情報が多く残っている人物でもあります。
人柄が良く、宮中の女官たちからも慕われ、息子・大正天皇の妻からも実母のように慕われていました。
明治天皇の側室④ 千種任子
千種任子は側室となってから2人の皇女を出産。
しかし2人とも脳膜炎によって幼いころに亡くなってしまいました。
任子自身は昭和19年に89才で亡くなっており、この時代を考えると非常に長生きな人物でした。
明治天皇が亡くなってからの30数年は一人でひっそりとした暮らしだったようです。
明治天皇の側室⑤ 園祥子
園祥子 出典:Wikipedia
園祥子は13才という若さで側室となり、19才の時に初めての出産を経験します。
その後も順調に妊娠し、合計で2男6女を出産しました。
そのうち成人することができたのは皇女4人のみでした。
しかし、合計8人の子供を出産した祥子は、明治天皇からの寵愛受けており、関係が良かったことがうかがい知れますね。
子供の人数や名前についても
正妻である昭憲皇太后とは子宝に恵まれなかったものの、5人の側室たちとの間には合計で15人の子供が誕生しています。
どの側室が何人、誰を産んだのか、わかりやすく下記表にまとめてみました。
男子は青、女子はピンク、成人まで成長した人物は太字にマーカーを入れています。
側室 | 子の名前 | |
葉室光子 | 稚瑞照彦尊 | 第一皇男子 死産 |
橋本夏子 | 稚高依姫尊 | 第一皇女子 死産 |
柳原愛子
|
梅宮薫子内親王 | 第二皇女子 夭折 |
建宮敬仁親王 | 第二皇男子 夭折 | |
明宮嘉仁親王 | 第三皇男子 大正天皇 | |
千種任子
|
滋宮韶子内親王 | 第三皇女子 夭折 |
増宮章子内親王 | 第四皇女子 夭折 | |
園祥子
|
久宮静子内親王 | 第五皇女子 夭折 |
昭宮猷仁親王 | 第四皇男子 夭折 | |
常宮昌子内親王 | 第六皇女子 竹田宮恒久王と結婚 | |
周宮房子内親王 | 第七皇女子 北白川宮成久王と結婚 | |
富美宮允子内親王 | 第ハ皇女子 朝香宮鳩彦王と結婚 | |
満宮輝仁親王 | 第五皇男子 夭折 | |
泰宮聡子内親王 | 第九皇女子 東久邇宮稔彦王と結婚 | |
貞宮多喜子内親王 | 第十皇女子 夭折 |
こう見ると、やはり妊娠は順調にできるものの、出産や成長するまでにかなりの試練があることがわかります。
しかし合計で15人もの子供をつくった明治天皇はかなり元気だったのですね・・・。
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まとめ
明治天皇が寵愛していた5人の側室たちは合計で15人もの子供を出産していました。
しかし、いくら寵愛を受けて妊娠することが出来ても、当時の女性にとって出産は命がけだったことがわかりますね。
また、せっかく生まれてきてもすぐに亡くなってしまうことも多く、15人生まれた子供が5人しか成人することが出来ないというのも、乳児生存率の低さがうかがえます。
やはり、生まれてきても長く生きられない子供が多いと、跡継ぎのことを考えると側室を置くというのは当然の流れですね。
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