大晦日に除夜の鐘を鳴らすのは108回ではなく107回?意味や鳴らせる人についても

年末の風物詩といえば大晦日の除夜の鐘ですね。

私は毎年テレビで紅白や民放のバラエティ番組を見ながら過ごすのですが、除夜の鐘の音が聞こえてくると「ああ、今年が終わるな・・・」と実感します。

ところであなたは除夜の鐘の意味をご存じでしょうか。

私は「大晦日から元旦にかけてお寺でつく鐘」という程度の認識でした。

しかし、ふっと「何で鐘つくんだろう・・・」と思い調べてみました。

除夜の鐘の意味を調べてみて、除夜の鐘について知ることは日本の伝統を知ることに繋がるなと実感しています。

今回は大晦日から新年にかけて鳴らすこの除夜の鐘についてお伝えしますね。

スポンサーリンク

目次

除夜の鐘の意味

除夜の鐘とは簡単に言うと大晦日から新年にかけてつく鐘の事です。

除夜とは徐日の夜という意味で、この徐日には古い年から新しい年を迎える日という意味があります。

新しい年を迎える夜=大晦日につく鐘なので「除夜の鐘」というのです。

除夜の鐘は中国から伝わり、鎌倉時代には存在していたそうですが、詳しいことはまだわかっていません。

鐘を突く回数は108回が基本です。この108回という数字にはさまざまな説があります。

代表的なものをご紹介します。

煩悩の数

一番代表的な説が煩悩の数が108だからという説です。

煩悩とは仏教の教えの一つで、人を苦しめて悩ませる心の乱れの事です。

煩悩の代表といえば「貪欲」「瞋恚(怒り、恨み)」「愚痴」の3つです。「三毒」とも呼ばれます。

この三毒は仏教において苦しみの根源であるとされています。

本来であれば煩悩を取り除くには日頃から厳しい修業を積むことが必要です。

しかし除夜の鐘の音には修業を積んでいない人の煩悩も払う力があるとされており、除夜の鐘をつくことは心を清めて新年を迎えるため必要な儀式であると考えられています。

1年を表す数字

1年の月の数が12。二十四節気が24。七十二候が72。これを合わせて108だからという説があります。

「二十四節気?七十二候…?」とはてなマークが浮かんでいるのではないでしょうか。

解説するのでご安心くださいね。

二十四節気とは1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれの季節を6つに分けるという中国から伝わった考え方です。

「冬至」「夏至」など季節の節目を表す言葉として現在も使用されています。

七十二候とは二十四節気それぞれをさらに3に分けた考え方で、こちらも中国から伝わったものです。

七十二候の名称は季節の変化を感じられる短い文章で表されます。

1年の変化を表した数を除夜の鐘でつくことには、新年も無事に過ごせるようにという願いが込められているのかもしれませんね。

四苦八苦

四苦八苦とは仏教用語の1つです。

四苦「4×9=36」、八苦「8×9=72」を合わせて108だからという説があります。

なんだかトンチみたいですね。

この四苦八苦を取り除くために除夜の鐘を108回つくとされています。

大晦日に除夜の鐘を鳴らすのは108回ではなく107回?

除夜の鐘の正式なつき方は、107回を旧年のうちについて、108回目を新年につくだそうです。

旧年のうちにすべての煩悩を払い、新年は煩悩に惑わされずに済むようにという願いを込めて1回うつのだそうです。

多くのお寺では大体22時30分頃から鐘をつき始めます。

ただし、お寺によっては除夜の鐘を108回以上つくところもあります。

煩悩の108回には「たくさん」という意味が含まれているといわれています。

なので「たくさんつくとよい」と考えるお寺は200回以上つくそうです。

私の地元は、深夜1時ごろまで鐘の音が聞こえていたのでたくさんつくお寺だったということですね。

大晦日に除夜の鐘を鳴らせる人

除夜の鐘は一般人もつくことが出来ます

仏教徒じゃなくても大丈夫ですよ。

除夜の鐘をつく行為にはお祓いの効果も期待できるので、旧年に嫌なことがあった方には特におすすめです。

しかし、お坊さんしかつけないお寺や除夜の鐘をつかないお寺もあるので注意が必要です。

また、一般人も鐘をつけるお寺の多くは、お大晦日に行って並べばつくことが出来ますが、参拝者が多いお寺では、人数を制限するために整理券を配布しているところもあります。

除夜の鐘のつき方もお寺によって方法が違います。

事前に参拝したいお寺に問い合わせておくか、ホームページで確認しておくと良いでしょう。

adsense

スポンサーリンク

まとめ

1.除夜の鐘とは旧年から新年にかけてお寺でつく鐘のこと。つく回数の基本は108回
2.除夜の鐘の正式なつき方は「旧年のうちに107回つき、新年に1回つく」
3.除夜の鐘は一般人にもつかせてくれるお寺も多いが方法はお寺によって違うため事前に確認が必要。

除夜の鐘について調べてみて、より良い年を迎えたいという願いが強く込められている儀式であるということがわかりました。

クリスマスを祝って、お寺で除夜の鐘をついて、神社に初詣に行く・・・。

日本人が宗教に寛容であるということが現れているなと思うのは私だけですかね。

スポンサーリンク

関連記事



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください