2017年公開のディズニー&ピクサーのアニメ映画「リメンバーミー」。
死者の国に迷い込んだ少年ミゲルの冒険譚です。
登場する悪役エルネスト・デラクルスにはモデルがいることをご存知でしたか?
今回はデラクルスのモデルや人物像に迫ります。
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目次
リメンバーミーのデラクルスのモデルはペドロ・インファンテ
死者の国ではフリーダ・カーロなどメキシコに実在した亡き有名人が多く登場する。デラクルスの友人のひとり、ペドロ・インファンテは歌手から映画スターに上り詰めて不慮の死を遂げた人物で、デラクルスのモデルではないかと言われている。 #リメンバー・ミー #トリビア pic.twitter.com/pqVfysIZJP
— ディズニー データベース (@disneydb23) February 21, 2020
エルネスト・デラクルスは、メキシコの音楽家で知らないものはいない有名人です。
歌唱中に舞台の上で悲劇的な事故死を遂げます。
舞台道具の巨大な鐘が落下し、下敷きになるという死に方がデラクルスをより伝説的な存在にしたと言えるでしょう。
その死後も死者の国ではカリスマ的存在でした。
しかし実は、一緒に音楽活動をしながら旅していたヘクター(映画の終盤でミゲルの高祖父であることが判明する)を殺した悪者です。
ヘクターが作曲したものを自作と偽って人気歌手となりました。
デラクルスが手に入れた名声はすべて偽物だったのです。
ミゲルは音楽を禁止されているリヴェラ家に生まれましたが、デラクルスのような偉大な音楽家になることを夢見ていました。
同じサンタ・セシリア出身のデラクルスはミゲルにとって憧れの存在でした。
亡くなった家族が生きている家族の元へやってくる「死者の日」に行われる音楽コンテストに出ようとしたミゲル。
こっそりつくった自作のギターは祖母に壊され、「音楽より家族を優先しろ」と音楽家になる夢を否定されてしまいます。
ミゲルの高祖父が音楽の道に生きるために家族を捨てたことを恨みに思った高祖母イメルダによって、一家は靴職人として音楽との関わりを一切断って暮らしてきたのでした。
失意のまま向かったデラクルスの霊廟には、家にある高祖父の写真(高祖父の顔の部分は破り捨てられている)と同じギターが飾られていました。
ミゲルは高祖父はデラクルスだと勘違いし、ギターを手に取ることで呪いを受けて死者の世界に迷い込むことになりました。
デラクルスのモデルはペドロ・インファンテという実在のミュージシャンだと言われています。
ペドロはメキシコの太平洋沿岸の都市マサトラン出身です。
1917年生まれで、歌手のほか俳優としても活躍しました。
デラクルスとペドロ・インファンテの比較
https://twitter.com/tkgtknyoronyoro/status/1230829697300217858
デラクルスとモデルになったペドロ・インファンテには共通点が多く見られます。
- どちらもメキシコでは知らない者がいない伝説的な歌手である
- 映画俳優としても活躍
- 事故で若くして亡くなった
- ギターが得意
そしてモデルとされるだけあってヴィジュアルもそっくりです。
しかしペドロ・インファンテとデラクルスには相違点もあります。
デラクルスには曲作りの才能がなく、相方のヘクター頼みでした。
だからこそヘクターが家族のもとに帰りたいと行った時、引き留めようとしました。
そしてそれが叶わないことを知り、ヘクターを殺して曲を自分のものとしたのです。
ペドロ・インファンテは才能があった
ペドロは父親がバンドマンだったことから、幼いころからたくさんの音楽に触れてきました。
幼いときに自然にギターを弾けるようになったそうです。
22歳ごろから本格的な音楽活動をはじめ、39歳で亡くなるまでの短い生涯で350以上のレコードを残しています。
音楽家としての有名になった後は俳優としても活躍し、出演した映画は60本以上です。
もっとも有名な作品は第7回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した『Tizoc(ティゾック)』です。
これが生前最後の映画となりました。
ペドロの趣味は飛行機操縦だったそうです。
1957年にユカタン半島の都市メリダで墜落事故を起こし亡くなりました。
メリダには映画「A Toda Máquina 」の役の銅像が飾られています。
ほかにもメキシコではペドロの銅像が至るところに建てられているそうです。
2010年にメキシコで行われた調査では国民が選ぶ好きな偉人2位に選ばれ、2007年には没後50周年の式典も行われています。
時代を超えて愛される歌手・俳優だったことがわかりますね。
ペドロの曲はランチェーラと呼ばれるメキシコの伝統的な音楽です。
「田園風歌謡」「農夫の歌」という意味で一般的に明るい内容や曲調が多く、3拍子なのが特徴です。
「リメンバーミー」の中で流れる、日本人に馴染みのないエキゾチックな雰囲気の曲はすべてこれにあたります。
メキシコの音楽の雰囲気を楽しめるのもこの映画の見どころのひとつですね。
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まとめ
デラクルスのモデルとなった実在の人物、ペドロ・インファンテについてまとめました。
デラクルスとは違い作曲の才能もあり、まさに「音楽の申し子」だったようですね。
しかし2度も自らの操縦する飛行機で事故を起こし、3度目でなくなって事実があります。
我が道をいく傲慢さ・図太さは似ているのかもしれないと思いました。
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