近衛前久とはどんな人物なのでしょうか。
麒麟がくるでは本郷奏多さんが演じ、アクティブに動く型にとらわれない公家として、歴史好きの中では有名な人物なようです。
以前の放送で麒麟がくるの中で美濃から逃げた十兵衛が伊予太夫と共に朝倉義景のもとへ挨拶行った際、義景が太夫に「近衛殿の息女に会ったか?」と話しかけるシーンがありましたが、この近衛殿の息女は近衛前久の娘(妹という説もあります)と言われています。
そのため十兵衛との関わりがある人物と言えます。
近衛前久の破天荒な性格なのかや明智光秀とどのような関係があるのかも考察していきます!
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目次
近衛前久とはどんな人物
1612年6月7日 #近衛前久 没。関白の身で #上杉謙信 に担がれ越後,厩橋,古河を転戦,夢破れて石山本願寺へ奔り信長包囲網に加担。政敵足利義昭の追放で信長に服した直後に本能寺の変勃発 #明智光秀 の黒幕と疑われ徳川家康を頼るも結局 #豊臣秀吉 を猶子に迎え関白に推しました⇒https://t.co/36oTUkyhYx pic.twitter.com/cC6Fvrth3o
— 愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ (@History_JP_5963) June 7, 2020
近衛前久は藤原北家の流れをくむ公家・近衛種家の嫡男として生まれました。
前久は18歳で左大臣・関白・藤氏長者になり、19歳で従一位になるというかなり高速で出世街道を進みます。
なぜ前久が注目されているのかというと、関白という高い位でありながら自ら北陸や関東に行く行動力がスゴイと言われています。
当時の公家というのは政治や軍事には関わらず祭祀や儀式をすることが仕事で、政治には絡まないのが普通でしたし政治や軍事は苦手な公家がほとんどでした。
なので政治や軍事は武家が行っていて、公家は立ち居振る舞いの優美などなど、文化事ばかりやっていました。
だけど前久は武家と朝廷のパイプ役を果たし公家にしては珍しく政治に介入していたと言われています。
裏切ったと思われて朝廷を追い出されたり、また戻ってきたりと色んな場所を転々とする前久ですが晩年は出家し、1612年5月8日に亡くなったとされています。
近衛前久は破天荒な性格
近衛前久がなぜこんなに知られているのかというと変わりもので破天荒だからです。
前久は上杉謙信と仲良くなり謙信の関東進出を後押しするために現役関白として初めて関東に下向しました。
先ほども書きましたが公家は文化事や儀式を行う人で、政治に関わる人はいませんでした。
関白なのに自ら関東まで出向くフットワークの軽さがスゴイのです。
前久は朝廷に実権がないのを憂いていたと言われているので、こういった行動に出たのかなと思います。
上杉謙信を助けるために関東に行った前久ですが、謙信の関東進出がなかなか進まず京へ戻ります。
ですが織田信長の手を借りた足利義昭が将軍になると、足利義輝の殺害に関与していたのではないのはないか?と疑われて朝廷を追放されてしまいます。
その後色々な場所を転々とするのですが、もともと織田信長に敵意のなかった前久は今度は足利義昭が京を追放されると織田信長から帰洛を許されます。
織田信長とは鷹狩りという共通の趣味があったため、だんだん仲良くなって「天下統一したら一国を近衛にあげるよ」と言われるまでになります。
ですが信長の天下統一が間近に迫ったとき、明智光秀の裏切りによって信長が討たれてしまいます。
落ち込む前久ですが明智光秀勢が近衛邸に招き入れられて本能寺を襲撃したという噂が流れて豊臣秀吉などかた尋問を受けます。
そのためまた京から出るハメになる・・・といった感じで前久は京を出たり入ったりするかなりの破天荒ぶりを発揮しています(笑)
疑いをかけられ京を追われることが多い前久ですが、その都度必ず頼れる場所があるというところに前久の人脈の多さを感じます。
朝廷と武家とのパイプ役という働きをしっかりしていた証拠でもあるのかなと思いました。
明智光秀との関係
ここで気になるのが明智光秀との関係ですよね。
明智光秀は足利義昭に仕えたあと、織田信長の家臣になります。
光秀は信長に最も信頼されていた家臣と言われています。
一方で前久は信長と趣味の鷹狩りで仲良くなった仲です。
信長という共通点がある2人であれば、どこかで通じていたとしてもおかしくありません。
前久と光秀が関わっているのではないかと言われているのが「本能寺の変」です。
本能寺の変は未だに光秀が何のために信長を討ったのかがきちんと解明されていない、歴史上の大きな謎の1つです。
光秀が信長を討った理由がいくつか挙げられているのですが、その中の1つに「近衛前久黒幕説」があります。
実は信長は安土城に天皇の住まいを模した御殿を造っていたことが発掘調査でわかっているそうです。
つまり天皇を安土城に迎えようとしていたのではないかと考えられるのです。
もしこれが事実だとすると公家たちが「朝廷の実権が信長に握られて、自分たちの地位がないがしろにされる」と危機感を感じた可能性があり、動機があることになります。
実際、近衛前久は朝廷に実権がないのを憂いていたとされています。
ここで信長の支配が及べば完全に実権がなくなると思うのも無理はありません。
麒麟がくるでの明智光秀は将軍が先導し、武家の自分たちがついていくことで平和な世の中が来ると信じているところがあります。
志を同じにする足利義輝にかなり好意を持っているのも描かれています。
そうするとこのことを朝廷側の近衛前久から聞き、明智光秀と手を組んで織田信長を討った・・・・と考えられます。
これはあくまで一説ですが、結構つじつまが合うのではなと思います。
そうなると近衛前久は麒麟がくるの中で重要人物になりますね。
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まとめ
近衛前久って誰?と思った人も多いかと思いますが、織田信長と明智光秀が生きた時代で重要な働きをした人物だったと言えます。
今回の麒麟がくるでは伊呂波太夫と姉弟のように仲がいいというオリジナルのストーリーも加えられているようなので、前久の心情もわかりやすく描かれるのではないかと思います。
演じるのは実力派の本多さんなのでどんな近衛前久になるか楽しみです!
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