今年、1月19日から放送が開始されたNHK大河ドラマ『麒麟がくる』
麒麟がくるのヒロインと登場するのが門脇麦さん演じる「駒(こま)」です。
駒は麒麟がくるのオリジナルキャラクターなので実在する人物ではありません。
それでは歴史上の人物で駒のモデルとなった人物はいるのでしょうか。
また、麒麟がくるで駒の存在意義は何なのでしょうか。
今回は駒のモデルとなった歴史上の人物はいるのかや明智光秀に麒麟を導く存在なのか考察してみました。
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目次
駒の役どころ
【キャストビジュアル公開】
駒(こま)
門脇麦#麒麟がくる pic.twitter.com/DztDOqV27J— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) December 16, 2019
門脇麦(かどわきむぎ)さんが演じる駒(こま)は、光秀が京で出会った戦争孤児の少女で、現在は町医者である望月東庵(もちづきとうあん)のところで助手をしています。
室町幕府が統率能力を失い、飢饉や争いごとがあった時代には駒のような戦争孤児の子供たちは少なくなかったはずであり、駒はそんな時代の京の町の住人です。
鉄砲の購入のために訪れた京で光秀は駒に出会います。
駒は他の武士たちとは違う意思と優しさを持った光秀に次第にあこがれを持っていきます。
京の街で松永久秀(まつながひさひで)を助けるために単身屋敷に乗り込んだ光秀は肩に刀傷を負いますが、それを介抱したのも駒でした。
歩けるようになった光秀を美濃の明智荘の館まで送っていったのも駒でした。
美濃にしばらく滞在することになった駒は、光秀がいとこで斎藤道三の娘でもある帰蝶に心を寄せていることを知ります。
しかし、光秀は美濃の将来のことを考えて、帰蝶に尾張の織田信長に嫁ぐことをすすめます。
そんな光秀の心の内をストレートに聞ける役どころが駒なのです。
また、駒は、この大河ドラマのタイトルに一部にもなっている伝説の麒麟(きりん)を信じているひとりでもあります。
社会が乱れて不安な日々を送らなければならない世の中において、人々はいつか聖人君主が現れ、秩序を取り戻し安心して暮らせる日々をおくれるようになることを願っていました。
そんな社会の声を伝えることも駒の役割のひとつなのでしょう。
駒は実在しない!
NHKのホームページで公開されている通り、駒は歴史上、実在しない人物です。
駒だけでなく、駒の医療の先生で堺正章さんが演じる望月東庵(もちづきとうあん)、駒が幼い時に育ててくれた旅芸人一座の座長で尾野真千子さんが演じる伊呂波太夫(いろはだゆう)、三河出身の農民を装う岡村隆史さんが演じる菊丸(きくまる)も歴史上実在しない人物です。
駒のモデルとなった歴史上の人物は?
駒のモデルになった歴史上の人物がいたのかどうかは、はっきりとはわかりません。
今回の「麒麟がくる」の脚本にあたっている池端俊策先生の中に誰か特定の人物がいたのかもしれませんが、そのようなコメントは出ていません。
ただ、脚本を執筆する段階で駒をどのように描くのか、光秀との関係をどのようにするのかは決まっていたのだと考えられます。
史実に基づいたところでは、光秀は、明智家と同様に土岐氏の分家である妻木家(つまきけ)の長女、煕子(ひろこ)と結婚します。
もう、配役も決定していて木村文乃さんが演じます。
ですから、光秀と駒がゴールインするというストーリーにはなっていかないと思います。
ただ、過去のいくつかの資料によれば、明智光秀は煕子と結婚する前にすでに1回目の結婚を経験しており、最初の妻は病気でなくなったという話もありますし、京の都の女性と関係があったという話もあります。
煕子が光秀と婚姻したのは10代のころだと言われています。
光秀と煕子との結婚は年の差婚だった可能性もあり、煕子との婚姻は光秀にとっては2度目であった可能性は十分にあります。
駒は光秀を麒麟に導く存在と考察
NHKのホームページで公開されているコメントによると駒は、光秀が麒麟を見られるようになるためのアシストする役のようにも思われます。
ドラマでは、不安な世の中から平穏な社会へ導ける君主のところへ幻の麒麟が訪れ、その君主の目には麒麟の姿が見えるようになるという風に語られていますね。
ドラマの中で、平穏な社会を築いていくであろう候補の筆頭、13代将軍、足利義輝(あしかがよしてる)に「私にはまだ麒麟の姿が見えぬ。」と言わせています。
平和な世の中を築こうとしたのは、足利義輝だけではありません。
やり方こそ違え、平和実現のために邁進していったのは、光秀であり、信長であり、今川義元であり、徳川家康でした。
しかし、今回の主役は明智光秀。
麒麟がくる先は、光秀のところだろうと考えられます。
おそらく12月ころに語られるのであろう本能寺の変。
信長を討つことがどうして平和への道なのでしょうか?
光秀が本能寺を起こした理由の新しい解釈がこのドラマでは語られるでしょうし、駒がどんなかたちで、本能寺の変を起こす理由に関わっていくのかが楽しみですね。
駒と言えば、ドラマではひとつの謎が投げかけられています。
駒は幼少のころ火事に遭遇した際に、あるお侍に助け出されています。
3月まで放送されたドラマを振り返ると、このお侍さんは、美濃の歌を口ずさんでいた。
衣服に桔梗の紋をつけていた。
というところまでわかってきました。
これらのヒントから導き出されるのは、駒が桔梗の紋をつけた土岐家または明智家の誰かに助けられたことを示していますが、いったい誰が駒を助けたのでしょうか?
この謎が解けたとき、駒と光秀の関係がどのように変化していくのでしょうか?
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まとめ
「麒麟がくる」は戦国時代の話ですから当然、人と人とが争い合い、命のやり取りをする場面が登場してきます。
戦う侍たちには勝者にも敗者にもそれぞれの戦う理由があり、理想があります。
視聴者の方もドラマを見るにあたってどうしても戦のシーンなどには力が入ってしまいますが、そんなとき、ふと息がつけるのが駒や町人たちが登場する場面です。
戦国時代だからと言って、すべてが政略結婚ばかりではありません。
いかなる時代でも人は恋をするものです。
駒はドラマの中でも花をあたえてくれる存在のひとりでもあると思います。
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