「モアナと伝説の海」は2016年に公開されたディズニー映画。
青く美しい海と、その海に選ばれた少女モアナが活躍する物語です。
映画の舞台になったのはどんな場所なのでしょうか。
モアナたちのモデルとなった民族についても調べました。
今回はモアナと伝説の海の舞台モデルやモチーフについてまとめます。
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目次
モアナと伝説の海の舞台モデルとなった場所
「モアナと伝説の海」は南の美しい海が舞台です。
具体的にはポリネシア諸島です。
ポリネシアと聞いてどんな場所を思い浮かべるでしょうか。
南太平洋のイメージはあっても具体的にどこがポリネシア地域なのかを言える人は少ないかもしれません。
それもそのはず、実はポリネシアはとっても広いんです。
ポリネシア(Polynesia)は、オセアニアの海洋部の分類の一つである。太平洋で、概ねミッドウェー諸島(北西ハワイ諸島内)、アオテアロア(ニュージーランドのマオリ語名)、ラパ・ヌイ(イースター島)を結んだ三角形(ポリネシアン・トライアングル)の中にある諸島の総称で、2017年の人口は約700万人。
Wikipedia より
ハワイの一部からニュージーランド、イースター島までの広域すべてがポリネシアと呼ばれる地域のため、一口にポリネシアといっても多様な民族・文化が存在しています。
ポリネシアの多様な文化を複合させて設定を考えているのがこの作品の特徴です。
モアナの出身地モトゥヌイ島のモデルは?
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主人公であるモアナが生まれ育ったのはモトゥヌイ島。
モトゥヌイ島は実在する島ではありませんが、とてもよく似た名前の「モトゥイ」という島がニュージーランドにあります。
ニュージーランド北島に位置する最大の都市、オークランドのほど近くにある島です。
オークランドから日帰りで行ける観光地として人気で、白い砂浜のビーチや静かな入江に恵まれた美しい島だそうですよ。
モアナの生まれ育ったモトゥヌイ島にそっくりですよね。
ただし、南太平洋にぽつんと存在するモトゥヌイ島とは少し立地が異なりますね。
映画に登場したモトゥヌイ島はタヒチ語で「大きな島」という意味があります。
ハワイ島には「モアナ・サーフライダー」というスパ・リゾートもあり、「この島が舞台!」と言い切るのは難しいように思います。
モデルはモトゥイ島であり、ハワイ島やイースター島、タヒチ島など他の島の要素も盛り込んでいるのではないでしょうか。
モチーフとなった民族
マウイがモアナに教える航海術は時代設定に合わせたもので、たとえば星空に向けて手を出すポーズは星との距離で位置を調べる伝統的な方法。テ・カァ戦でモアナがロープを引っ張って進路を変更する方法はマウイがカカモラ戦で使っていた方法を見て覚えて実践している。 #モアナと伝説の海 #トリビア pic.twitter.com/Y9myVnG1hT
— ディズニー データベース (@disneydb23) March 22, 2020
公開中のディズニー映画『モアナと伝説の海』にも登場するオセアニアの航海術をみんぱくで学ぶことができます。伝統的航海術スターナビゲーションを紹介するアニメの上映や、実際に数千キロの航海をなしとげた大型カヌーや航海用具も展示しています。 #みんぱく #モアナと伝説の海 pic.twitter.com/CUnIDxzZhH
— 国立民族学博物館 (@MINPAKUofficial) March 26, 2017
前述のとおり、ポリネシアの北端ハワイ諸島、西南端はニュージーランド、東端はイースター島と広域に及びます。
もともとポリネシア民族はモンゴロイド系で、現在の台湾付近に住んでいました。
紀元前25世紀頃に南下を始め、インドネシアやニューギニアを経て紀元前10世紀頃にニューカレドニアやフィジー、サモアなどにたどり着きました。
紀元前0世紀頃、約1000年ほど移動を停滞し定住していた時期があり、これが「モアナと伝説の海」のモチーフとなります。
映画の中でもモアナの一族はモトゥヌイ島に定住しており、サンゴ礁を越えて外海へ行くことは禁じられていました。
祖母のタラだけが、先祖が船を使って移動しながら暮らしてきた民族であることを知っていたのです。
陸地から離れ、大海を進むポリネシア民族は高い航海技術を持っていたと言われています。
新しい場所へ向かうため、食料や動植物を載せて旅をしていました。
映画でもマウイがモアナと一緒に船で旅をする場面は、ポリネシアの航海術を参考に作られています。
空を見上げ星や太陽の動きから方角を計算しながら進む旅路は過酷だったことでしょう。
歴史的に、なぜ1000年という空白期間が生まれたのか解き明かされていませんが、過酷な旅を続けることが難しかったからではないかと思います。
しかしその後、空白の時を越え1世紀頃に移住が再開されイースター島やハワイ諸島、クック諸島やニュージランドに到達しています。
移住を再開するときには、映画の中のように「外に出るのは危ない」という声もあったでしょう。
危険を冒すことを顧みず、勇気を出して航海を続けたモアナのような「ヒーロー」がいたからこそ今日のハワイやニュージーランドがあると思うと、ロマンを感じませんか?
モアナと伝説の海の元ネタ
ニュージーランドの原住民マオリだけどマウイって間違えて、マウイってなんだ!?って調べたらマオリ族の神じゃねえか
— すのー (@snow_bungo) July 6, 2021
https://twitter.com/aonticxx/status/913095694637973504
モアナのモチーフとなった民族をご紹介しましたが、モアナの旅の相棒であるマウイもとある伝説をモチーフとしています。
「マウイ」という名前からハワイのマウイ島を思い浮かべる方が多いかもしれませんね。
マウイのモデルはポリネシア神話に登場する「半神マウイ」。
悪戯好きな神様として有名であり、劇中に登場するマウイと同じく魔法の釣り針を持っています。
マウイはこの神様にヒントを得て作られたキャラクターなんですよ。
ハワイマウイ島の名称も、この半神マウイにちなんだものだと言われています。
マウイの神話はニュージーランドのマオリ族、ハワイ、タヒチ、サモアなどポリネシア全域に広がり、地域ごとに少しずつ異なっています。
この映画におけるマウイはニュージーランドの先住民であるマオリ族の「英雄マウイ伝説」です。
その証拠に、モアナと初めて会った時にマウイが踊るのはマオリ族の「ハカ」によく似たダンスを踊っていました。
体に刻まれているタトゥーもマオリ族の「モコ」と呼ばれるものをアレンジしたデザインなんですよ。
マオリ族のルーツはクック諸島やタヒチと言われています。
マウイはハワイやタヒチ、ニュージーランドの文化的要素を持っているんですね。
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まとめ
「モアナと伝説の海」の舞台モデルやモチーフとなった民族についてまとめました。
ポリネシア民族は広い海を旅する民族であり、その分布の広さから、「これぞポリネシア」というスタンダードはありません。
映画の中でも、各地に分布するポリネシア民族の様々な要素を設定に取り入れながらストーリーを作ったのだと思います。
航海術や伝説など、ロマンあふれる作品であることがわかりました。
モアナと伝説の海の伏線や裏設定は?トリビアについてもモアナと伝説の海が駄作で面白くない?つまらない点や感動する点の考察も
モアナと伝説の海のタラおばあちゃんの神話の意味は?エイのタトゥーを選んだ理由についても
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