幕末の幕臣で、新選組副長を務めた「土方歳三」。
美男子だったため女性からの人気がすさまじかった反面、「鬼の副長」と呼ばれる一面も持つ人物です。
そんな彼は五稜郭での箱舘戦争にて最期を迎えます。
この記事では土方歳三の残した辞世の句や名言について解説するとともに、彼の人となりがわかる逸話やエピソードもご紹介します。
スポンサーリンク
P>
目次
土方歳三の辞世の句や最後の言葉の意味
出典:Wikipedia
歳三が残した2つの辞世の句をご紹介するとともに、意味を解説していきます。
また、戦いのさなかに叫んだ最後の言葉は何だったのか、どのような状況で最後を迎えたのか、簡単ご紹介します。
土方歳三の辞世の句①
「よしや身は蝦夷が島辺に朽ちぬとも
魂は東の君やまもらむ」「たとえ身は蝦夷の島根に朽ちぬとも
魂は東の君やまもらん」
わたしの魂は東にいる君を守るだろう
似ている句が2つあることに疑問を持たれる方も多いかと思いますが、実際は同じ意味を持つ句です。
なぜこのように伝わったのかは定かではありませんが、語り継がれる時に少しずつ変わってしまったためと考えられています。
この句の「東の君」というのは、一般的に考えれば主君である「徳川家」と解釈できます。
しかし実際には、故郷の家族や、恋仲だった女性、共に戦ってきた新選組の同志達のことを指しているという説もあります。
土方歳三の辞世の句②
「鉾とりて 月見るごとに おもふ哉
あすはかばねの 上に照かと
明日は自分の屍の上に照るのかと
この句は自分に差し迫った死を予期したした内容であり、亡くなる前日に詠んだものとされています。
歳三が亡くなる前日、旧幕府軍の幹部たちは惜別の宴を開いていました。
その席で「自身が明日死ぬかもしれない」と予期して詠んだのが、この辞世の句だと言われています。
土方歳三の最後の言葉
「我この柵にありて、退く者を斬る」
新政府軍による函館総攻撃が始まり、だんだんと劣勢になっていく歳三率いる旧幕府軍。
それでも諦めずに戦い続けた歳三は戦いのさなか、馬上で抜刀し、「劣勢の中で逃げてくる味方たちは切り捨てる!」と叫びました。
こう叫んだ直後、歳三は腹部を撃たれ最後を迎えました。享年35才でした。
その亡骸は五稜郭に埋葬されたと言われています。
土方歳三の名言の意味を解説
歳三は数多くの名言を残しています。
その中でも、特に現代の私たちの心に響く名言を厳選して2つご紹介します。
土方歳三の名言①
「一日過ぎると、その一日を忘れるようにしている。
過去はもう私にとって何の意味もない。」
過去にたくさんの功績があるはずの歳三ですが、過去は何の意味もないと言い切る男らしさはさすがです。
良いことにしても、悪いことにしても過去にとらわれていると前に進めませんよね。
自慢したくなる成功も、してしまった失敗も、過去のことして置いてきて、先を見据えて今やらなければいけないことをやる。
その中にこそ成長があるのかもしれません。
土方歳三の名言②
「”どうなる”とは漢の思案ではない。婦女子のいうことだ。
漢は、”どうする”ということ以外に思案はないぞ。」
時代が時代のため、”男は男らしく”という思考が強いですが、今風に訳すと「どうなるか?とあれこれ心配するのではなく、どうしていくかを考えなければいけない」ということだと思います。
先のことをあれこれ心配して一歩踏み出せずにいるのももったいないですよね。
自分の人生は自分しか責任を持てません。
一度の人生、こうしていく!というビジョンを持って、自分の道は自分で切り開きたいものです。
土方歳三の逸話・エピソード
女性にモテすぎて仕事ができない?
歳三の美男子っぷりや女性からの人気は現代でもかなり有名な話ですが、当時はかなりの人気だったそうです。
京で新選組の副長をしていたときは、かなりの女性から恋文をもらっていたそうで、それらをまとめて箱に入れ「つまらぬもの」と書いて親戚に送りつけたと言われています。
また、小島鹿之助に送ったとされる大きな荷物は、歳三を慕う芸妓たちからの恋文が大量に入っており、「報国のこころわするゝ婦人哉」と記されていたそう。
これは、女性にモテすぎて、国に尽くす気持ちを忘れてしまいそう、いうことです。
仕事ができなくなるほどモテる人生・・・すさまじいですね。
歳三の容姿については、さまざまな人が美男子だとか眉目秀麗だと証言していますが実際は容姿だけでなく醸し出す雰囲気や、男気溢れる性格も人々を惹きつける魅力だったのでしょう。
寵愛していた小姓を戦場から脱させる
歳三は小姓である市村鉄之助をとても可愛がっており、「すこぶる勝気、性これまた怜悧」と評価していました。
死の直前、歳三は遺髪と写真を鉄之助に預け、日野の家族に届けるよう命じます。
鉄之助は歳三とともにこの地で討ち死にする覚悟で来ているので、別の者に命じてほしいと言います。
それに対して歳三は「断るとあらば、今この場で討ち果たす」と言い放ちます。
そのまなざしは鋭く、気迫に圧倒された鉄之助は日野の家族のもとへ向かいました。
まだ若く、特別可愛がっていた鉄之助を死なせたくなかったため、戦場から脱出させるための口実として日野へ向かわせたと言われています。
スポンサーリンク
P>
まとめ
男気溢れる新選組副長「土方歳三」。
激動の幕末に生き、短い生涯でしたが、最後まで信念に従って戦い続ける姿に勇気づけられる人も多いのではないでしょうか。
これだけ時が経っても、多くの人々を魅了し続ける歳三は、リーダーとしての才能だけでなく、人間的に魅力的な人物だからだと思います。
これからも時代を超えて、多くの人たちの心の中で生き続けることでしょう。
青天を衝けの見逃し配信をお得に観る方法
\U-NEXTで配信中/
U-NEXTは31日間以内に解約をすれば無料です。
最新の配信状況はU-NEXTの公式サイトをご確認ください。
コメントを残す