幕末の公家で明治時代には政治家として活躍した岩倉具視。
昔の500円札の肖像画にもなっていた人物です。
名前は聞いたことがあっても、いまいち何をした人物なのか思い浮かばないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、どんな人で何をしたのかについて簡単に解説するとともに、名言の意味やエピソードもあわせてご紹介します。
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目次
岩倉具視はどんな人で何をした人
出典:Wikipedia
岩倉具視(いわくらともみ)
・1825年~1883年
・幼名:周丸(かねまる)
・江戸幕末の公家であり、明治時代の政治家
・「維新の十傑」の一人
具視は薩摩藩・長州藩と手を組み、朝廷内の内部画策を行った人物でもあります。
力を失いかけていた幕府の信頼を取り戻すため、「公武合体」に賛成する立場をとり、孝明天皇の妹である和宮と徳川家茂の婚姻を進めようと尽力しました。
しかしもともとは攘夷派だった具視が、「公武合体」に賛成し婚姻に尽力したことを受け、孝明天皇は激怒し、蟄居(幽閉)を命じます。
1867年に孝明天皇が亡くなると、蟄居は解除となり、幕府に復帰しました。
その後は大久保利通や西郷隆盛、木戸孝允らと討幕を推し進めます。
その結果、徳川慶喜に大政奉還をさせることに成功し、朝廷に政権が返上されました。
しかし大政奉還後も慶喜が政治の実権を握っていたため、「辞官納地」をさせる計画に参加。
これによって、王政復古の大号令が出され、慶喜を除いた明治天皇のもとに新政府を設立することに成功しました。
その後1871年、岩倉使節団のリーダーとして欧米に渡ります。
そこで、日本と欧米の生活様式や文化の発展の差に愕然とした具視は、富国強兵の方針を掲げ、日本の近代化に大きく貢献しました。
岩倉具視の名言とその意味
岩倉具視の名言①
成敗は天なり、死生は命なり、
失敗して死すとも あに後世に恥じんや
何かに挑戦して失敗し、死ぬことがあっても後世に恥じることは何もない
幕末の激動の中で、大政奉還や王政復古と成し遂げた具視が周囲の人間に語っていた言葉とされています。
歴史を大きく動かすために、命をかけるという覚悟が伝わってきますね。
何かを成し遂げるための挑戦や努力は、たとえ失敗してしまったとしても自分の糧となり成長への一歩となるのではないでしょうか。
岩倉具視の名言②
我が小国なりといえども誠によく上下同心その目的を一にし、務めて国の力を培養せば、
宇内に雄飛し万国に対立するの大業甚だ難しきにあらざるべし
目標を同じくするのなら、世界を相手に勇躍することは甚だ難しいことではない
欧米を訪問し、さまざまな知見を得た具視だからこその名言ではないでしょうか。
実際にこの言葉は現実となり、日清戦争・日露戦争に勝利した日本はぐんぐんと力をつけていきました。
やはり戦いに挑むときは、相手を知り、仲間と団結し同じ目標に向かうことが大事だと言えますね。
岩倉具視の逸話・エピソード
はじめてチョコレートを食べた日本人
チョコレートをはじめて食べた日本人は、岩倉使節団だとされています。
1873年1月、欧米に渡った岩倉使節団はフランスにいました。
そこでパリ郊外のセーヌ川北岸にあるチョコレート工場の見学に訪れます。
工場内を見学し、製法やカカオの産地について学んだあと、チョコレートを食べたという記録が残っています。
視察の報告書である「特命全権大使 米欧回覧実記」の中で、
「フランスの名産」「極上品の菓子」「血液に滋養を与える」と紹介。
肝心の味については「香りがあり、少し苦い」と述べています。
私たちが食べているチョコレートとはまた少し違ったものだったかもしれませんね。
岩倉使節団 出典:Wikipedia
日本人ではじめて「がん告知」を受けた
具視は1883年に59才という若さでこの世を去っています。
死因は食道がんとされています。(咽頭がんという説もある)
亡くなった年のはじめごろにはがんの症状がはっきりと出ており、食事が飲み込みにくくなっていました。
5月には京都御所保存計画のため、京都に赴きますがますます症状が悪化。
それにより宮内省は、東京帝国大学の医師だったベルツに対し、京都で静養している具視を往診し、東京に連れて帰るように依頼をかけます。
ベルツが診察に訪れると、すでに具視はやせ細り、かなりの衰弱状態にありました。
そこでベルツは診断がつくと、日本ではじめての「がん告知」をしたのでした。
容体は絶望的でしたが、ベルツは「具視が死を恐れるような人間ではない」とわかっていたため、本当のことを告げたと言われています。
具視はこれに対して動揺したり取り乱すことなく、深く感謝したそうです。
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まとめ
幕末、明治維新と激動の時代に活躍した「岩倉具視」。
大政奉還や王政復古の大号令など、近代日本の歴史が大きく動いた出来事に尽力した人物です。
具視は富国強兵という方針のもと、欧米列強に負けない国を作りたかったのですね。
今の日本は、世界という舞台で各国と遜色なく勝負できる強国と言えます。
具視は今の日本という国をみて、何を思うのでしょう。
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