幕末から明治にかけて活躍した政治家「大久保利通」。
初代内務卿で、内閣の制度発足前の実質的な首相を務めた人物です。
西郷隆盛・木戸孝允と並び「維新の三傑」の一人であった大久保利通はどのような人物だったのでしょうか。
この記事では、利通が一体何をした人物なのか、どのような名言を残したのか解説するとともに、人となりがわかるエピソードについてもご紹介します。
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目次
大久保利通が何をした人か簡単に紹介!
出典:Wikipedia
明治時代初期に新たに発足した政府で中心人物として活躍した大久保利通。
具体的に、どのような政策を打ち出したのか見てみましょう。
版籍奉還・廃藩置県を実施
新政府内で、古い体制である幕藩体制に限界を感じていた政治家たちはその改変に声を上げ始めていました。
そんな中利通は、木戸孝允らと画策し、1869年1月に薩摩・長州・土佐・肥前の4藩主に朝廷へ「版籍奉還」を出願させました。
多くの藩主もこれに続き、政府は藩主を知藩事に任命しました。
これにより、明治政府は府中央集権を強化し、廃藩置県のさきがけとなりました。
版籍奉還後も旧藩主が知藩事となり、封建制度が続いていたため中央集権体制を強化しようと利通は「廃藩置県」を実施します。
この結果、天皇中心の中央集権国家の基盤が確立しますが、利通はこのことがきっかけで武士たちの怒りや恨みを買うことになります。
これにより地方と中央政府が一体化し、中央集権国家化しました。
日本の近代化に貢献
岩倉使節団
出典:Wikipedia
1871年、岩倉使節団の副使として欧米を外遊します。
西洋の進んだ文化や技術に触れた利通は衝撃を受け、日本の国力充実の必要性を感じ始めました。
帰国後には内務省を設置し、自身が初代内務卿として「富岡製糸場」を作るなど殖産産業を推進。
日本の近代化に尽力しました。
一方で、欧米外遊中に西郷隆盛らは武力で韓国を開国させようとする「征韓論」を主張していました。
利通は国力の充実が先決と考えていたこともあり、西郷隆盛と対立し明治六年政変にて失脚させました。
大久保利通の名言とその意味
新しい時代を切り開いた利通は、自身の大切にする考えや志についての名言を数多く残していました。
その中から今回は2つご紹介します。
大久保利通の名言①
今のままにして瓦解せんよりは
寧ろ大英断に出て瓦解いたしたらん
それならば大きく決断して打ち壊してしまった方がいい。
明治になり、利通は様々な場面で大きな決断をしていかなければなりませんでした。
欧米のアジア植民地化が進む中、日本の国力強化は必須です。
そこで日本を中央集権国家にし、より国力増強を図ろうと考え、廃藩置県に踏み切ることにします。
しかし、廃藩置県を行うことで、藩主や藩士たちはどう思うのでしょうか。
反乱を起こされるのではないか・・・そんな考えがよぎりながらも、このままでは諸外国の植民地になるかもしれない・・・・
このような状況で生み出された名言だったようです。
結果、廃藩置県に踏み切った利通は中央集権国家の基盤を確立しました。
大久保利通の名言②
西郷隆盛
出典:Wikipedia
おはんの死と共に、新しか日本が生まれる
強か日本が
おはんとは、鹿児島弁であなたという意味。
この「あなた」とは「西郷隆盛」を指しています。
西南戦争にて、西郷隆盛が自害したという知らせを受け、号泣しながら発した言葉です。
なんといっても、利通と隆盛は同郷で幼馴染だったのです。
かつて毎日のように一緒に過ごした2人は、お互いの方向性の違いによって敵対関係となってしまいました。
敵といえど、自分の正義を貫いたかつての親友が亡くなったと聞いて、やるせない気持ちになったのではないでしょうか。
大久保利通の逸話・エピソード
強いリーダーシップ発揮して、日本を牽引してきた利通ですが、実際はどのような人物だったのでしょうか。
人となりが見えてくるエピソードをご紹介します。
国のためなら私財もはたく
利通は国に必要だった公共事業に、資金が足りないとなると私財を投じて実施し、国の借金を補てんしていたそう。
そのためか、死後の財産が140円だったのに対し、借金を8000円も背負っていました。
しかし債権者たちは、利通のそういった姿を見ていたためか借金の返済を遺族に求めなかったそうです。
子煩悩な優しい父親
公務で多忙な毎日を送っていた利通ですが、土曜日は必ず家族と夕食をとるようにしていました。
利通はこの土曜日の夕食をとても楽しみにしていたそうです。
子供たちを叱りつけるようなこともなかったそうで、特に娘のことを可愛がっていました。
暗殺されてしまう日の朝も、泣きやまない娘を抱いてあやしてから出勤したと言われています。
一見寡黙で真面目そうに見える利通も、家庭に入ると優しいお父さんだったのですね。
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まとめ
明治からの日本の近代化と強国化に尽力した「大久保利通」。
もし暗殺されなければ、利通はいったいどんな日本を作り上げたのでしょうか。
親友・西郷隆盛との戦いや、国のために私財をはたいたエピソードを聞くと、なんとしても自分が国を守るという強い志を感じます。
現在私たちの言う、「愛国心」とは何なのか考えさせられますね。
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