島津久光は名君かつ英傑で能力が高い?魅力や西郷隆盛との関係も

幕末から明治にかけて活躍した政治家「島津久光」。

藩主の座に就くことがなかったにも関わらず、薩摩藩の事実上最高権力者でした。

藩主で無かったにもかかわらず、藩の中で頭角を表した久光は優秀で名君だったのではないでしょうか。

今回の記事では、久光は名君であり能力が高かったのか?久光はどんな魅力を持っていたのかについてご紹介するとともに、西郷隆盛との関係についても解説します。

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目次

島津久光は名君で英傑で能力が高い

島津久光 出典:Wikipedia

久光はかねてから父の斉興から溺愛され、薩摩で高い教育を受けていました。

非常に学問好きで、特に「国学」に精通していたそうです。

兄の斉彬は「蘭学」を学んだりと諸外国に関する知識や興味があったのに対し、久光は保守的な面を持っていました。

後に薩摩藩は倒幕運動の中心ともなりますが、久光の心は天皇中心の日本をつくることに向いていました。

その後、兄・斉彬が藩主を務めますが7年経つころに急逝。

そこから久光の手腕が発揮されることとなります。

朝廷・幕府・雄藩の政治的連携を目指した公武合体を推進し、幕府改革を実現させました。

学問に精通し、リーダーシップを発揮していた久光はまさしく有能なリーダーだったようです。

ここで周囲からの評価をご紹介します。

大隈重信
「善く辞令に嫺い、兼ねて学問に富み、胸度の快闊、心術の洒落、他の碌庸の徒と甚しくその撰を異にし、天晴当時の名君、一世の英俊として毫も恥ずるところなきが如くなりし。深くこれを尊敬するの情を起したりき」

 

伊藤博文
「世間では島津公を頑固の人のように云うて居るが、決してそうでない。公はかつて『己れは攘夷などと云う事はせぬ。それは西郷などが言うことだ』と云われたことがある。しかし西洋流の事物を採ると云うことは、お嫌いのようであった」

 

このように、久光を高く評価する言葉が多く見受けられます。

しかし、やはり伝統を重んじ、保守的であったこともあり、海外の文化を取り入れることはしなかったようですね。

 

島津久光の魅力

名君だと評価される久光ですが、人間味溢れる魅力を持った人物でもありました。

そんな人となりがわかるエピソードを2つご紹介します。

 

誠実でお人よし

薩摩藩藩主の座を奪い合うお家騒動が勃発した時のこと。

両親や久光側の人間は久光を藩主にしようと動き、兄の斉彬側とはバチバチの関係だったのにも関わらず、久光は争う気などさらさらなかった様子で、本人は斉彬といたって仲が良かったのです。

周りの意を知ってか知らずか、藩主の座は正室の子であり、兄である斉彬が就くものだと考えていたようです。

結果的に斉彬が藩主となってからも、相談役となってサポートを続けていました。

普通であれば、自分は何の役職もない状態でコンプレックスを感じてしまうでしょう。

 

怒って花火を打ち上げる

久光は、封建体制を廃止することに大反対でした。

しかし明治新政府となってすぐ、「廃藩置県」が行われます。

その知らせが届くと、久光は大激怒。

新政府に抵抗の意を示そうと考えました。

そこで行ったことが鹿児島の自宅で花火を上げ続けることだったのです。

しかもこの花火には意味があり、桜島が噴火を見立てたものだったそうです。

きっと、噴火するほど怒っていることを示したかったのでしょうね。

また、伝統を残すことを重んじていたこともあり、明治になってからもずっと髷を結っていたそうです。

どんどん近代化、西洋化する日本に、自分は変わらないという意志を表していたのだと思います。

この2つのエピソードを見ると、久光ってもしかして天然なのでは・・・?と思えてきます。

とても人間味があって、親しみを感じるのではないでしょうか。

名君でもありながら、お人好しでちょっとずれている。

しかし芯が強く、自分は曲げない。

こんな一面を知るともっと魅力的な人物に感じますよね。

 

西郷隆盛との関係

西郷隆盛 出典:Wikipedia

久光と西郷隆盛は、結果から言うと不仲だったと言われています。

「斉彬が死んだのは、久光側の人間が毒殺したためだ」と考がていた西郷は久光のことが嫌いだったのです。

久光はそれを知らず、率兵上京の計画を西郷に話します。

そんな久光に西郷が放ったのは「地ゴロ(田舎者)が京都に行って何ができるんだ」という一言。

これに激怒した久光でしたが、表立った処分はしなかったのです。

その後、西郷の助言を無視して上京しますが、その際に「下関で待機させよ」という命令を西郷にして向かいました。

しかし西郷はこれを無視。

これに関してはさすがの久光も大激怒し、西郷を島流しにしました。

これは後日談になりますが、下級武士たちの間で西郷の復帰を望む声が大きくなります。

そしてとうとう、血判状を持って久光のところに、要求がのまれないなら切腹すると迫ってきたのです。

許さざるを得なくなった久光ですが、わかったと素直に言えなかったためか

「自分一人の意見で決めることじゃないから、主君やみんなの意見に従うまでだよ」と言って西郷を許すのでした。

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まとめ

目立った役職に就くことは無かったものの、名君として評価され手腕を発揮した島津久光。

政治家として高い評価を得ていますが、実際の人柄も懐が広く人間味に溢れ、非常に魅力的な人物です。

現代社会に生きる私たちも、役職や立場に振り回されず、自分のやるべきことを地道にこなしていくことで、自然と評価がついてくるのではないでしょうか。

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